旧川口邸 古民家再生プロジェクト

古民家再生プロジェクト    2007年12月 ~ 2009年12月


概  要

歴史ある古民家を再生して田舎暮らしの交流拠点に!

~ 移住や二地域居住などの新たな交流を創出 ~

八女市上陽町出身の川口氏から寄付いただいた古民家を、住民と共に地域の“たからもの“として全面的に改修し、平成21(2009)年12月12日に地域住民や関係者約80名が参加して完成を祝いました。

◆ 思い出の詰まった家屋を地域のために活かしてほしい

2007年4月1日より特定非営利活動法人グラウンドワーク福岡(以下、GW福岡)は、八女市上陽町「ほたると石橋の館」「ふるさとわらべ館」ほか3施設の指定管理者として、八女市より委託された施設を運営管理しています。そして、グラウンドワーク福岡的取り組みを活かし地域の人たちと、この中山間地である上陽地区をどうすれば活性化できるかについて考えながら地域づくり活動をしてきました。

そんな中、平成19年(2007)私たちの取り組みを聞いた地元出身の川口氏(福岡市在住)から「地域の活性化のために役立ててほしい」と、今は空き家となった家屋と土地を寄付いただき、地域資源として再生・活用への取り組みをはじめました。

この旧川口邸は、この地で造り酒屋を営んでいた川口喜平氏の居宅として、江戸時代末期約150年前にこの地の伝統的な在来工法により建てられた木造土蔵造り2階建の古民家で、壁面には鏝絵も残る古民家です。しかし、10~20年近く、空き家となっており、雨漏りや土壁の外壁に大きな穴があいたり、水廻り設備のやり替えなど改修箇所が見られました。

そこで、グラウンドワーク福岡の会員で建築・土木関係の専門家を召集し、『古民家再生実行委員会』 (実行委員長 GW福岡理事長 河野泰治)を組織し、施設の再生、活用を含めた再生活動をはじめました。


◆ みんなで新たな価値を創造する「グラウンドワーク福岡」の役割とは

はじめに私たちは、地域のひとたちと、この古民家をどのように活用したいかについて考えました。みんなで現地調査を行い、傷み具合や工法、歴史的価値など専門家を交えながらひとつひとつ調べていきました。その調査をもとに、この古民家の活用についてワークショップを行い、考えをまとめていきました。

グラウンドワーク福岡は、建築・土木関係の専門家が多くいます。また、地域にも同様の技術を持っている人たちも多く、今回の改修にあたっては、地域住民に参加を呼び掛け、この古民家の再生をきっかけに、地域で目的を共有し行動することや地域に埋もれている無形の技術等を掘り起こすといったことを企画・コーディネートしてきました。また、これらの活動については、常に行政とも情報交換を行っており、その結果、国土交通省「地域住宅モデル普及推進事業」を活用することができました。


◆ 拠点ができることで都市と農村の交流の促進を目指す

約3年をかけ、空き家は地域の拠点施設として生まれ変わりました。

地域をもう一度見つめ直し、未来の子どもたちに何を残して行こうかと考え、できることからはじめたことで、地域に笑顔と自身が戻ってきました。私たちは、今後この古民家を、地域活性化の拠点として都市農村交流や二地域居住といった新たな活動にチャレンジしていきたいと思います。 

NPO法人グラウンドワーク福岡

福岡市にあるNPO法人。HUMAN LINK ~人と人とのつながりを通して誰もが幸せに暮らしていける22世紀の地域生活をめざします~ 環境改善・環境教育・福祉啓発・国際交流

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